もずくの効果

モズク(水雲、海雲、藻付く)は、枝分かれのある糸状をした褐藻類の海藻です。ミネラルを豊富に含み、表面は多糖類が分泌されていてヌメリがあります。この独特のヌメリ成分はフコイダンと呼ばれる多糖類で、コンブ、ワカメなどの海藻類、ナマコにも同じような物質がありますが、モズクに特に多く含まれます(ワカメやコンブの約5倍)。 フコイダンは普段海藻の葉や茎が潮の流れ、岩場や砂などで傷んだ時に傷口から細菌などが侵入しないようヌメリ成分を分泌してコーティングし、外的環境から身を守っています。

モズクにたくさん含まれるフコイダンには様々な健康効果があります。

  1. 中性脂肪を下げ動脈硬化予防に効果的
  2. 善玉コレステロールを増やし、悪玉コレステロールを減らす
  3. ガン予防
  4. 肝機能向上
  5. 免疫力向上

などに作用し日頃から積極的に摂りたい食品です。

フコイダンが中性脂肪やコレステロールを減らすメカニズムには、まずフコイダンが食物繊維であることが作用しています。食物繊維は腸管内の脂肪分を吸着し便として体外へ排するのを促し、腸内細菌のエサとなって腸内細菌の増殖に働きかけます。腸内細菌が増え活発になるとコハク酸やリンゴ酸をなどの有機酸を作り出され、この有機酸が肝臓に運ばれると、肝臓で中性脂肪やコレステロールが作られるのを抑制するように作用します。

またフコイダンは腸内に分泌される胆汁酸に働きかけます。胆汁酸はコレステロールを原料に肝臓で作られる消化液で、腸管で機能を果たすと本来は肝臓へ戻りますが、フコイダンはこの胆汁酸と結びつき便とともに排泄してしまいます。肝臓は排泄され不足した胆汁酸を補おうと血液中のコレステロールを積極的に使うため、コレステロールは下がります。 

さらに海藻には青背の魚と同様、豊富なEPA(エイコサペンタエン酸)が含まれます。EPAは血液の粘度を下げて血液循環を良好にし(血液サラサラ効果)、血小板の凝集による血栓を防止(動脈硬化予防)、肝臓での中性脂肪合成を抑制し、血液中の中性脂肪の低下に作用します。高血圧、動脈硬化、脳梗塞、心筋梗塞といった血管疾患予防や生活習慣病の改善に期待できる成分です。

モズクにはフコイダンやEPAをはじめ、海の恵みには賢く利用することで健康に寄与する栄養成分がたくさんあります。食事管理が難しい人は積極的に効果的なサプリメントや栄養補助食品で栄養成分を補い、健康管理と中性脂肪コントロールに努めましょう。

納豆の効果

納豆の原料である大豆は「畑のお肉」といわれるように低カロリーのうえ、良質なたんぱく質に富み、カルシウム、ビタミン、カリウム、鉄分といったミネラル分をたくさん含んでいます。さらに大豆にはイソフラボン、サポニン、ペプチドと呼ばれる機能性成分が含まれ、血液中の中性脂肪やコレステロールを低下、血液をサラサラにし動脈硬化予防、肥満改善に作用するなど生活習慣病全般にわたって効果的な食品です。

納豆には原料の大豆から良質なたんぱく質に富みこの大豆たんぱく質が血液中のコレステロールに関係し、中性脂肪を下げ血液の健康をサポートします。大豆のたんぱく質は、脂肪を分解する消化液・胆汁酸と結合しやすい性質を持ちます。胆汁酸はコレステロールを原料に肝臓で作られる消化液で、腸管で機能を果たすと本来は肝臓へ戻りますが、大豆たんぱく質はこの胆汁酸と結びつき便とともに排泄してしまいます。肝臓は不足した胆汁酸を補おうと血液中のコレステロールを積極的に使うため、コレステロール値は下がります。 さらに脂肪分の吸収を抑える作用によって中性脂肪も下がります。

納豆は大豆を使った代表的な発酵食品ですが、発酵食品はその発酵過程において、微生物により食品の成分が分解され、さらに微生物が作り出した新しい成分が加わり、栄養価を高めます。発酵食品は発酵過程で微生物が食品の分解を行っているため消化吸収がよく体に優しい食品です。

納豆の場合には、発酵の過程で納豆菌が「ナットウキナーゼ」という酵素を作り出します。このナットウキナーゼは血栓(血液中の詰まり)の原因となるたんぱく質を溶かして血液をサラサラにし、動脈硬化や脳梗塞などの血管疾患を予防する働きがあります。その他、腸内の善玉菌を増やして腸内環境を整え、便秘を解消、抗菌作用、老化防止作用に働きます。

リンゴの効果

1日1個のりんごが医者を遠ざける」と言われるようにリンゴには生活習慣病予防に効果的なカリウムや食物繊維を多く含む他、最近ではリンゴに含まれるリンゴポリフェノールが中性脂肪を下げる効果があることが分かってきました。

リンゴポリフェノールは、脂肪が体内への吸収されるのを抑えて便と一緒に脂肪が体外へ排泄されるのを促します。さらに肝臓で脂肪が作られるのを抑える働きがあり、中性脂肪が下がります。このメカニズムにはリンゴポリフェノール成分の一種であるプロシアニジンが関係しています。リンゴポリフェノール以外にもリンゴには、ペクチンという食物繊維がコレステロールの排泄を促し、腸内環境を整えてお通じを良くし、腸内細菌を増やしてガン予防に働きます。その他、ビタミンCやカリウムをはじめとするミネラル分を多く含み、リンゴは健康果実そのものです。

リンゴには中性脂肪を下げる働きがあり、美容や健康にいいビタミン、ミネラル、食物繊維を豊富に含む果物ですが、果物に含まれる糖質は単純果糖で体に吸収されやすく食べすぎには注意です。中性脂肪は脂肪分を含む食べ物からの摂取の他、体内でも合成されて蓄積されていきます。体内合成により中性脂肪が蓄積する場合には、糖質が中性脂肪を作る材料となるため、一見健康的で美容にいいリンゴも食べすぎては中性脂肪を上げてしまいます。適量を食べるようにしましょう。

中性脂肪は生きるために必要なエネルギーの貯蓄、体温調整、内臓の保護など重要な役割を果たす一方、体内で増えすぎると健康障害や病気を引き起す原因になります。血液中の中性脂肪やコレステロールに気をつけなければならない大きな理由は、血液・血管の不健康が生活習慣病、高血圧、動脈硬化などを徐々に進行させ突然、脳梗塞や心筋梗塞を引き起すことになるからです。中性脂肪値が高いだけではほとんど自覚症状がないため、改善意識が弱くそのままにされがちですが、手遅れになると重篤な症状に陥ったり生死を分かつ原因になりかねません。

食品には賢く利用することで健康に寄与する栄養成分がたくさんあります。身体に良いものは積極的に取り入れ、食事管理が難しい人は効果的なサプリメントや栄養補助食品で栄養成分を補い、健康管理と中性脂肪コントロールに努めましょう。

ヨーグルトの効果

ヨーグルトは生乳に乳酸菌や酵母を添加し発酵させてつくる乳製品です。原料となる牛乳には良質なたんぱく質、カルシウム、ビタミンが含まれて栄養価が高く、発酵過程を経たヨーグルトは乳酸菌の力でさらに栄養と健康効果がUPした食品です。 ヨーグルトのような発酵食品は、その発酵過程において微生物により食品の成分が分解され、さらに微生物が作り出した新しい成分が加わり、栄養価を高めます。また発酵食品は発酵中に微生物が食品の分解を行っているため、消化吸収が非常に良い体に優しい食品に変わります。

ヨーグルトは消化吸収が良く栄養価が高いだけでなく、腸内環境を整えて、日本人に一番足りないと言われるカルシウムを効率良く吸収することができます。美容と健康のために積極的に取り入れている人も多い乳製品ですが、ヨーグルトには血液中の中性脂肪やコレステロールを低下させる作用も分かってきており動脈硬化や生活習慣病予防にも効果が期待できます。

血液中の中性脂肪やコレステロール低下にはヨーグルトの乳酸菌が関係しています。あるヨーグルトの生理作用研究において、ヨーグルト中の乳酸菌の表面にはポリサッカライドやペプチドグリカンと呼ばれる粘性のある糖類がついており、これらが腸内でコレステロールを吸着して吸収を抑え、便として体外に排泄されていくことが明らかになっています。日頃からヨーグルトを積極的に食べ腸内に乳酸菌が多い人はコレステロールの値が少なく、あまりヨーグルトを食べない人は値が高かったという報告もあり、ヨーグルトの大きな健康効果が分かります。

体の脂肪量と食事は大きく影響しているため、中性脂肪が気になる人は中性脂肪の材料となる主食、お酒、油もの、果物、甘いものの食べすぎには注意し、大豆、青魚、海藻、野菜など食物繊維やミネラル、ビタミンを多く取り入れたバランスの良い食生活をすることが大切です。

野菜をバランスよく摂取する

中性脂肪は体内で体温調節、衝撃防御、活動エネルギーの貯蔵など人間の生命維持活動に多くの重要な役割を果たしますが、過剰に増えすぎると健康を害す原因になります。脂質や糖質の摂り過ぎ、加えて運動不足などで中性脂肪が必要以上に脂肪組織に蓄えられると、太りすぎや肥満になるだけでなく、血液中の中性脂肪が増えすぎて高脂血症、中性脂肪が肝臓に貯まり機能が低下する脂肪肝、血液・血管に負担がかかり動脈硬化など様々な疾患を引き起します。

体の脂肪量と食事は大きく影響しているため、中性脂肪が気になる人は中性脂肪の材料となる主食、お酒、油もの、果物、甘いものの食べすぎには注意し、大豆、青魚、海藻、野菜など食物繊維やミネラル、ビタミンを多く取り入れたバランスの良い食生活をすることが大切です。 特に野菜に含まれる食物繊維は、中性脂肪やコレステロールを下げる働きがあるので積極的に食事に取り入れ、野菜は種類を問わず最低1日350g以上を取るように心掛けましょう。

食物繊維には脂肪を分解する消化液・胆汁酸と吸着して体外へ排泄する作用があります。胆汁酸はコレステロールを原料に肝臓で作られる消化液で、腸管で機能を果たすと本来は肝臓へ戻りますが、食物繊維がこの胆汁酸と結びつき、便とともに排泄してしまいます。 肝臓は不足した胆汁酸を補おうとして血液中のコレステロールを積極的に使うため、コレステロール値は下がります。さらに食物繊維は、腸内で糖質がゆっくりと吸収されるように働くので中性脂肪低下も期待できます。

さらに野菜に含まれるその他の栄養成分も中性脂肪やコレステロールに作用して血管・血液の健康をサポートします。動脈硬化は血液中の悪玉コレステロールが増えて血管壁に沈着し進行しますが、悪玉コレステロールが「酸化」することでさらに動脈硬化は悪化していきます。野菜に含まれるビタミン、ミネラル、カロチノイド、ポリフェノールなどは強い抗酸化作用があり、悪玉コレステロールが酸化するのを防ぐため、たくさん野菜を食べることは動脈硬化の予防につながります。

野菜が血液中の中性脂肪やコレステロールを下げるように、食品にはビタミン、ミネラルなど食品に含まれる機能性成分を賢く利用することで生活習慣病が改善され、多くの健康効果があります。中性脂肪が気になる人や生活習慣病を予防したい人は日頃から自分の食生活と健康に関心を持ち、上手に食事をしましょう。食事管理が難しい人は、できるだけ効果的なサプリメントや栄養補助食品で上手に中性脂肪をコントロールしましょう。

中性脂肪と動脈硬化

中性脂肪は動脈硬化に大きく影響しています。中性脂肪そのものが動脈硬化の原因になったり、中性脂肪それ自体がコレステロールのように血管壁に沈着して血液の流れを悪くすることはありません。しかし中性脂肪は間接的に動脈硬化を進行させ、動脈硬化ができやすい環境を作る因子になります。中性脂肪が血液中に増えると、コレステロールを小さくして血管壁に沈着させやすくし、血管内腔に貯まったコレステロールや老廃物を取り除く善玉コレステロールを減少させてしまいます。 さらに中性脂肪が高いと血栓ができやすくなります。中性脂肪が多いと凝血作用物質が活発に働き、血液を流れやすくする物質の働きを妨げてしまうため、血栓を生じ動脈硬化を招きます。

血管は内膜、中膜、外膜の3層からできていて内膜はさらに内皮細胞という細胞におおわれています。内皮細胞は血液が固まるのを防ぎ、血管を拡張するなど動脈硬化がおこらないよう働きますが、脂肪が多くドロドロになった血液で血管への負担が続くと、血管の内皮細胞は傷つき動脈硬化を防ぐ働きを失ってしまいます。 血液中の悪玉コレステロールは弱くボロボロになった内皮細胞の合間をぬって内膜に入り込み沈着していきます。沈着したコレステロールはしだいに酸化し、酸化コレステロールへと変化していきます。白血球のひとつ(マクロファージ)は体内に侵入した細菌、ウイルス、死んだ細胞を捕食消化する、言わば体内をクリーンにする働きをしますが、白血球が沈着し酸化したコレステロールを処理しようと食べ、やがてマクロファージは死んでいきます。血管内膜にはコレステロール、脂肪、細胞の死骸が沈着物として堆積し血管内腔はどんどん狭くなっていきます。この状態が動脈硬化です。

血管内に動脈硬化ができると血流が悪くなり、各組織や細胞へ酸素や栄養素が上手く運ばれず、心臓や脳といった体の重要部分に対しては致命的な状態を引き起こしてしまいます。血管内の沈着物により血のかたまり(血栓)ができ完全に血管を塞いでしまうと、心筋梗塞や脳梗塞になります。

中性脂肪と不妊

中性脂肪は多すぎても少なすぎても不妊に影響してきます。

不妊の原因にはホルモンバランスの乱れ、プレッシャーやストレスといった心因的なものを含め、人それぞれ様々考えられますが、体の「冷え」は赤ちゃんをできにくくしている要因のひとつです。最近では20〜30代の妊娠適齢期の女性でも慢性的に冷え性を抱える人が多く見られます。体の冷えは、血液の流れが悪く体に必要なエネルギーや栄養素、酸素などが体の各部にいきわたらないことで起こります。 不妊の場合、子宮や卵巣への血流が不足し、妊娠に重要なホルモンバランスを崩していることが考えられます。妊娠に至るには、卵子の成熟、排卵、受精卵の着床準備などのためにホルモンが働きますが、冷え性で血液循環が悪く、充分なホルモンが分泌されない、上手く運ばれないことが起こると妊娠に大きく影響してきます。

冷え性の原因は色々あります。ストレスやホルモンバランスの乱れなど自律神経が乱れると血管収縮によって血行は悪化し、冷暖房は体が本来持つ温度調節機能を麻痺させ、体にフィットしたきつめの下着は、毛細血管を圧迫して血の巡りを妨げます。さらに、スィーツやお菓子などの甘いもの、脂肪分が多い肉類や乳製品を食べ過ぎて血液中の中性脂肪やコレステロールが多いことも冷え性を招きます。脂肪分の増えた血液は粘性を増してドロドロになり、スムーズに流れることができず血行不良を起こし冷えを生じます。

サンマ、イワシ、サバなどの青魚に含まれるEPAやDHAは、血液中のコレステロールや中性脂肪を下げて血行を良くします。ビタミンEを多く含む玄米、胚芽、うなぎなどの食品と一緒に摂ると相乗効果で妊娠しやすくなるため積極的に食べましょう。

中性脂肪やコレステロールが少なすぎても妊娠に影響します。生殖に関わる女性ホルモンは脂肪細胞から分泌される生理活性物質が関係しており、体脂肪が極端に少なく、脂肪細胞からのサイトカインが分泌されないと女性ホルモンの原料が不足しホルモンバランスに影響します。さらに、妊娠や生殖器官を正常に機能させるために必要なホルモンはコレステロールを原料に副腎皮質、精巣、卵巣、胎盤などで作られているのため、ダイエットでタンパク質や脂質の極端な摂取制限をしてしまうと、ホルモンを作り出せなくなります。原料がないのでホルモン量は低下し、バランスを崩して不妊の原因を作ります。

中性脂肪は赤ちゃんをできやすくも、できにくくもする要素があります。上手くコントロールして不妊の悩みを解消しましょう。

中性脂肪と肥満

中性脂肪はいわばエネルギーの貯蔵庫。食べすぎによる脂質や糖質の摂り過ぎ、運動不足によるエネルギー消費が不充分な状態が続くと余った脂質、糖質も肝臓で合成されて脂質となり、皮下や内臓に貯えられます。 肥満とは正常な状態に比べて体重が多い状態、あるいは前述したよう中性脂肪が細胞組織に過剰に蓄積された状態を言います。肥満の判定は、身長あたりの体格指数(BMI)=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で算出され、この体格指数が25を超えると肥満と診断されます。肥満は糖尿病、高脂血症、高血圧の最大の危険因子で、これらが合併すると動脈硬化を経て、血管や心疾患を起こしやすくなることから「死の四重奏」と不気味に言われる恐い病気です。

肥満のタイプは大きく2つに分けられます。

ひとつはりんご型(上半身肥満)と言われるタイプで主にお腹から上に脂肪がたまるタイプで男性に多く見られる肥満です。このタイプの肥満は内臓脂肪型肥満とも言われ、生活習慣病を引き起しやすいと肥満型です。

もうひとつは洋ナシ型(下半身肥満)と言われるタイプでお腹から下に脂肪がたまるタイプで女性に多く見られる肥満の典型です。どちらにしても肥満は身体に負担をかけ、あらゆる病気にとって好ましくありません。生活習慣を改善するなどして中性脂肪コントロールとともに肥満を解消していくことが必要です。

肥満と中性脂肪の問題点は、太れば太るほど中性脂肪が増えていくことです。脂肪組織で中性脂肪が多くなると、中性脂肪は脂肪酸に分解されて肝臓へ運ばれます。肝臓では運ばれてきた脂肪酸を材料に中性脂肪が合成され、血液中に放出されます。中性脂肪は血液にのって全身を巡り、エネルギーとして使われなかったものは体各部分で再度脂肪組織に取り込まれ、蓄積していきます。肥満は促進され、中性脂肪が脂肪を増やす悪循環を招きます。

中性脂肪と蕁麻疹

中性脂肪が非常に高い値を示す脂質異常症では、発疹性黄色腫ができます。いわば脂肪のかたまりで、全身特に胸、背中、おしり、おなかに約2〜3mm大のニキビや蕁麻疹のような黄色っぽいぶつぶつができ、その周りは赤くなります。血漿中のリポタンパク(脂肪とタンパク質の化合物)を取り込んで脂肪分をためた細胞が徐々にしみ込み皮膚上に浮き上がって起こります。脂肪分を食べると悪化しますが、中性脂肪値が下がると消えます。

 中性脂肪と同じく血液中のコレステロール値が高くても同じように、脂肪のかたまりが皮膚の表面上に浸潤してくることがあります。コレステロール値が高い場合に最も多く見られるのは眼瞼黄色腫(がんけんおうしょくしゅ)で、上まぶたの内側に黄色い扁平な盛り上がりができます。ひじ、ひざなどの関節部にできるものを結節性黄色腫(けっせつせいおうしょくしゅ)、おしりや背中にできるものを皮膚黄色腫といい、どちらの場合も黄色っぽいぶつぶつができます。さらにアキレス腱部分にもコレステロールはたまりやすく、アキレス腱が太くなったり、でこぼこと盛り上がる症状があります(腱黄色腫)。

 黄色腫は体内の脂肪分が多すぎて皮膚表面上に浸潤してきているだけなので、痛みやかゆみなどはなく皮膚表面上では黄色っぽいニキビや蕁麻疹、柔らかなふくらみとして見えるだけです。しかし、脂肪分が浮き上がってくるぐらい血液中には脂肪分があふれ、カロリーオーバーの状態です。治療法は原因となる中性脂肪やコレステロールの正常化に尽きます。脂肪分の値が正常化することで黄色腫は軽減し、多少減少・改善が見られます。

中性脂肪を正常化するには、運動をして脂肪を燃焼する、禁煙やストレス解消に努め生活習慣を見直すなどがありますが、脂肪量は日頃の食生活に大きく影響されるため中性脂肪改善の基本は食事にあります。

基本的には

  1. 食べすぎない
  2. 偏食をせず栄養のバランスが取れた食事をする
  3. 甘いもの、お菓子、果物の摂取を控える
  4. 脂質の多い食品は控え、質のよい油脂分をとる
  5. 飲酒を控える

これらを実践することが必要です。しかしバランスの良い食生活ができていない、食事をコントロールするのが難しい人は、食品の機能成分を生かした栄養補助食品やサプリメントを上手に活用しましょう。

中性脂肪とめまい

中性脂肪値が高いというだけでは大きな病気ではありません。軽症であれば自分で改善も可能で特に食事生活の見直しにより改善が見られます。血液中の中性脂肪で気をつけなければならない大きな理由は、中性脂肪が招く生活習慣病、動脈硬化、高血圧症を引き起す原因となるためです。動脈硬化や高血圧で促される血液・血管の不健康は、現段階で普段の生活に支障をきたしていなくても徐々に生活習慣病を慢性化させ、ひいては脳梗塞、心筋梗塞などの血管疾患を発症します。自覚症状に乏しく症状が表面化する頃には病気が進行しており、突然の発作が生死を分かつ原因になりかねません。

自覚症状が分かりにくいとは言え、身体は異常があれば必ず何かしらのシグナルを発しています。思わぬ症状が重い病気の前触れの場合もあるので、決して過信せず、また症状を習慣化させてしまわないよう日頃から自分の健康に関心を持ち、健康と向き合うことが大切です。

めまいという症状がある場合は、何らかの原因で脳へ血液が上手く循環されず、血圧の正常なリズムが乱れてコントロールが困難になっているサインです。血液は酸素や栄養素を脳細胞に送る重要な役割をしているので、血液が上手く流れていないということは、高血圧で血流に乱れが生じている、もしくは血管が詰まっていて動脈硬化による脳卒中、脳出血、脳腫瘍など脳にかかわる疾患の可能性が考えられます。

中性脂肪は脳疾患の原因となる動脈硬化に大きく影響しています。中性脂肪自体がコレステロールのように血管壁に沈着して血液の流れを悪くすることはありませんが、動脈硬化を進行、動脈硬化ができやすい環境を作る因子です。中性脂肪が血液中に増えるとコレステロールを小さくして血管壁に沈着させやすくし、血管内腔に貯まったコレステロールや老廃物を取り除く善玉コレステロールを減少させてしまいます。こうした中性脂肪が作り出す環境が動脈硬化を促進させ病気の発症につながります。