中性脂肪が低すぎる場合は

一般に中性脂肪の正常値は50〜149mg/dl内とされており、150mg/dl以上は高中性脂肪血症、30mg/dl以下を低中性脂肪血症と診断されます。中性脂肪が低くても特別な治療や大きな心配はいりませんが、中性脂肪が極端に低いということは身体に貯蔵エネルギーがない、必要充分な栄養素が足りていないことであり、身体機能に影響が出てくることは否めません。

脂溶性ビタミンなどの栄養素は、血液中の中性脂肪やコレステロールと一緒に体内を移動して細胞の活性化や粘膜の保護に働きます。血液中の中性脂肪が不足しすぎるとビタミンA、ビタミンE、ビタミンK、βカロチンなど脂溶性栄養素が上手く機能せず、免疫力が低下し病気にかかりやすくなります。また血管が衰弱して破れる、弾性を失い動脈硬化を起こす、神経の機能が低下してめまい、立ちくらみ、脳神経の不調にまで発展することもあります。

中性脂肪が低すぎるのは体の栄養不足サインでもあるので、毎日が忙しすぎてきちんとした食事ができていない人、無理なダイエットをしていて体重ばかりを気にする人は生活の見直しが必要です。体質的に中性脂肪が低めの人もいますが、病気を発症していて中性脂肪が極端に低くなることもあります。疑われるのは肝不全や腎不全の他、最も可能性が高いのが甲状腺機能亢進症(バセドウ病)で甲状腺ホルモンが過剰に分泌されて身体の新陳代謝が活発化し、中性脂肪やコレステロールが多量に消費され、低い値を示すことがあります。

中性脂肪は私たちの体内では皮下や内臓に蓄えられ、エネルギー不足に備えた貯蔵エネルギーです。皮下脂肪は寒さから身を守り体温がうばわれないようにする断熱材的な機能を持ち、内臓脂肪は臓器を正しい位置に保持し、衝撃やけがから内臓を守る緩衝材的な役割をします。脂肪細胞からは生殖、免疫、耐糖、血圧などに関わる大切な生理活性物質も分泌しており、中性脂肪は私たちの生命維持や活動に大切な役割を担っています。

高くても低くても健康に良くない中性脂肪は日頃からの正常値を保ち、自分の健康を意識して生活を送ることが大切です。中性脂肪を適性に保つには魚、大豆、野菜、海藻を取り入れたバランスの良い食生活が基本です。特に魚に含まれるDHAやEPAは中性脂肪を下げ、血液を健康にする栄養成分なので積極的に摂取しましょう。 食事を管理するのが難しい人、中性脂肪が高めで気になる人は、食品の機能成分を生かした栄養補助食品やサプリメントを上手に活用して中性脂肪をコントロールしましょう。