中性脂肪と遺伝

中性脂肪が高い値を示す原因には、食べ過ぎによる肥満、多量なアルコール摂取、脂肪やカロリーの高い食事など食生活に起因するもの、糖尿病、甲状腺機能の低下、ネフローゼ症候群、腎不全など他の病気に起因するものの他、遺伝が影響することもあります。

生活習慣が原因で中性脂肪が高い人の割合は約7割を占めます。中性脂肪が高めに出る、血液の健康状態などは普段の生活習慣から誘発されることが多く、遺伝的因子とともに環境因子も大きく関わっています。基本的に子供の食事や規則正しい生活習慣を促す役割を、その家庭で母親が担っているとすれば、当然母親の食習慣や生活パターンが子供の生活習慣となっていきます。家庭の生活習慣は家族皆で共有し継承していくことが多いので、家族内で中性脂肪が高い人が多い場合は、自分の中性脂肪も高めに出る確率は高くなるでしょう。

中性脂肪の値が生活習慣に起因しない残りの3割の中には遺伝的要因も考えられます。  遺伝あるいは遺伝的要因で起こる脂質異常症を家族性脂質異常症と言います。先天的に脂質代謝がうまく機能せず、血液中の脂質が異常に高くなる病気です。脂質の値が高くなるだけでなく、病気が進行すると脂質異常によってもたらされる動脈硬化、尿酸値や血糖値の上昇などの疾病をともなうため、医療機関での適切な治療が必要になります。異常値を示す血中脂質の種類により分類されています。

家族性高コレステロール血症

生まれつき脂質代謝に関する機能を持っていない、もしくは機能が低いためにコレステロールが細胞に取り込まれず血液中にコレステロールが異常に滞る病気です。500人に1人の割合で発症し、普通の人と同じ食事をしても子どもの時からすでにコレステロール値が高い値を示します。若くても動脈硬化や心筋梗塞を起こしやすくなります。また外症としてコレステロールがたまってできる黄色腫という皮膚病変がアキレス腱、眼瞼、ひじやひざなどの関節部などに見られる場合があります。

家族性高中性脂肪血症

肝臓で中性脂肪が異常につくられる一方で、細胞に脂肪がとりこまれないもしくはとりこまれにくくなり血液中の中性脂肪が高くなる病気です。300人に1人の割合で発症し、成人してから発症する傾向にあります。食生活の乱れや暴飲暴食がそのまま続くと中性脂肪は増加し続け、尿酸値や血糖値の増加も見られます。