中性脂肪と断食

断食というとイスラム教のラマダーンなど宗教的な修業のひとつや慣習としてありますが、医療目的や健康法として取り入れることも多くあります。ダイエットやデトックスにもなり中性脂肪を減らすひとつの方法と考えてもよいでしょう。

断食による効果は様々ありますが、主に内臓を休ませる効果があります。私たちの体は、食事をしてから完全に消化吸収を終え排泄を終えるまで約18時間を要す、と言われています。毎食毎食充分な間隔もなく食事を摂るということは、内臓が24時間休みなく働き続けていることになります。休みなく働いた内臓はしだいに疲れ、充分にその機能が低下してくると健康への影響が出てきます。断食により少し内臓を休ませることで機能は回復し、消化吸収・排泄といった一連の活動が健全化します。

エネルギー摂取がない、食事をしない空腹時が続くと、体内の糖エネルギーが使われエネルギーが不足しますが、脳や体が生命維持活動するために体に蓄積された中性脂肪がエネルギーとして使われます。

断食による絶食中、体内ではまず最初に血中のグルコース(糖)が減少することで、グリコーゲン(糖)の分解が始まりグルコースが供給され始めます。多くのグリコーゲンは肝臓と筋肉に貯えられていますが、約1日の絶食によりほとんどのグリコーゲンは消費され、貯えていた体内の糖エネルギーは少なくなります。肝臓のグリコーゲンが少なくなり、体の糖エネルギーに不足を生じると脂肪分解酵素リパーゼが活性化され、中性脂肪が分解されて遊離脂肪酸が血液中に流出しエネルギーとして使われます。この段階までの断食で中性脂肪の低下が期待できるでしょう。これ以上の絶食が続くと、エネルギーが筋肉から持ち出されて筋肉が落ち、さらに進行すると飢餓状態になります。

断食は食べすぎによる内臓を休ませる、体脂肪の消費、老廃物排泄による解毒効果がありますが、体力や症状の程度をよく考えて実践することが大切です。断食前後の食事コントロールもきちんと管理できなければ、結果としてリバウンドや逆効果も考えられます。

中性脂肪値を適性値に保つには、日常の食生活を健全化することが基本です。お酒、主食、油もの、果物、甘いものの食べすぎに注意し青魚、海藻、野菜を取り入れたバランスの良い食生活を心掛けましょう。特に中性脂肪を下げるDHAやEPAを含む青魚は積極的に食事に取り入れたい食品です。食事の管理が難しい人はできるだけ効果的なサプリメントや栄養補助食品で上手に中性脂肪をコントロールするとよいでしょう。